[2012.12.04]エコツアーカフェ神戸43
村と街を繋ぐ ~“ゆず”から伝わる未来のかたち~
出口晴久さん(Organic Crossing代表)
『やさい』『食』『ゆず』などのキーワードの他、『デザイン』『マーケット』『地域おこし』、さらには『アボリジニの暮らし』や『震災復興支援』など聞いていて驚くほど多彩な引き出しを持つ出口さんから、今回は“村と街を繋ぐ「ゆうのたましぼり」プロジェクト”を中心としたお話を伺います。生絞りのゆずドリンク付きです!
Organic Crossingの仕事は「人・生き方・価値観が有機的に交差する“場=Crossing”を創り、そこに集う人々が語り合い、共に認めあい、笑いあうことで、搾取や格差をなくし、相互理解・相互支援に基づいたバランスと調和のとれた社会を共に創造していく。」そう語るのが、ゲストの出口晴久さんです。
出口さんは、大阪本町・靭公園や朝来市和田山町で開催された 『森の集い』や池田市で開催されている『どんこまつり』などの仕掛け人の1人で、今回は“村と街を繋ぐ「ゆうのたましぼり」プロジェクト”を中心としたお話を伺います。
"ゆう"とは、徳島県の木頭地域の柚子を「ゆうの玉」と呼ぶそうです。那賀郡那賀町木頭地域は大阪5時間かけてやっと辿りつく「山間僻地」ですが、この村に息づく、暮らしや文化、伝承された技術に惹かれたと出口さんはいいます。
「楮の繊維で織られる布“太布”の技術は、いまでは木頭にしか残されていません。じいやばあにとっては昔から暮らしの中で続けてきた“当たり前”のことが、街の人からすれば新鮮な驚きをもって受け入れられ、智慧が“新しい未来のカタチ”として輝きを放ちはじめています。そこからなにを感じ、なにを学ぶのか。」出口さんは、村の智慧、気候風土、暮らしの文化を街の人たちに伝えるための手段として、ゆずを取り上げて活動されています。
そして、今回はまさに収穫期のゆずをゆず搾り機を使って参加者の方に搾っていただき、ゆずドリンクを飲みながらお話を伺います。
「ゆずの味や香り、体験を通して、木頭という村の気候風土と日々の 暮らしを伝えること。すぐに効果はないかもしれませんが、それは “五感を通した実体験”として体のなかに刻み込まれ、木頭という地域に興味を持ち、そこに暮らす人たちの置かれている状況、村に伝えられている智慧を知る・伝えることにつながるのではないという想いでこのプロジェクトを続けています。ゆずを自分で搾る。ただそれだけのことだけれど、言葉では伝わらない“なにか“が伝わって、きっと心に残るものがあります。」
Organic Crossingの活動を通してさまざまな人と協力し合い、驚きと喜び、笑顔に満ちた豊かな世界に向かうキッカケを生み出すことができればと考えています。是非、お越し下さい。
【でぐち はるひさ】芸術大学卒業後、大阪でのデザインの仕事を経て、 オーストラリアの民族楽器「ディジュリドゥ」との衝撃的な出会いから、渡豪。 現地で約10ヶ月、各地のコミュニティやフェスティバルを走り回りながら アボリジナルの人々の文化や暮らし、ディジュリドゥの演奏を学ぶ。 (そのときの日記「ブラブラ日記」) 帰国後、義父の育てた野菜のおいしさに衝撃を受けたことと、 オーストラリアで実感した「生きるために必要なことは意外に少ない」という考え方から、 生きるために必要不可欠なもの=「食」分野の仕事につきたいと思い、 自然食レストラン・八百屋の「手仕事屋ばんまい・やさいの広場」で働く。 八百屋の店頭に立ちながら物の売り買いだけではない 「八百屋の存在意義」に気づき、 「オーガニッククロッシング」という考え方に基づいて、 イベントやワークショップを多数企画。 手仕事屋から独立し、2011年3月、 本格的にオーガニッククロッシングを立ち上げると同時に東日本大震災が発生。 八百屋、そしてオーガニッククロッシングとしてできることをやろうと考え 「ひとりひとりがつながる支援」を立ち上げ、 つながりのある農家さんに協力してもらいながら食糧支援に一年間奔走する。 その後、震災支援に協力してくれた農家・八百屋の友人と共に「森の集い」を立ち上げ今に至る。
★エコツアーカフェ in 神戸★ 村と街を繋ぐ ~“ゆず”から伝わる未来のかたち~
【ゲストスピーカー】出口晴久さん(Organic Crossing代表)
【日時】2012年12月4日(火)18:30-20:00
より大きな地図で エコツアーカフェ in 神戸(モンベルクラブ 神戸三宮店) を表示
【参加費】500円(飲み物付)
【お問い合わせ】日本エコツーリズムセンター
TEL:03-5834-7966 FAX:03-5834-7972
【お申込み】下記のお申込みフォームまたは電話、ファックスでお名前、メールアドレス、ご連絡先電話番号を日本エコツーリズムセンターまたは、ホールアース自然学校・神戸六甲分校(TEL/FAX:078-891-1162)にお知らせください。エコツアーカフェ終了後は食事をしながらの懇親会もあります(実費)。