[2014.1.9]エコツアーカフェTOKYO65
もう教えるのはヤ〜メタ!? 脱!環境教育を目指す 森林文化アカデミーの人づくり
地方自治型自由学校 岐阜県立森林文化アカデミーの挑戦「教えない」「とにかく自然、とにかく子ども」「混ぜる&つなげる」 そんなことを大切にしながら、高卒&社会人を受け入れ森と人をつないでいく人材を育成している地方自治型自由学校「岐阜県立森林文化アカデミー」では、一体どのような環境教育を子どもたちに提供しているのか。一体どのように環境教育指導者やインタープリターを養成しているのか、ご紹介したいと思います。
地域の抱える森林問題を、地域の人達と一緒になって解決していくことを主眼に、研究と教育を行う学校「岐阜県立森林文化アカデミー」。カリキュラムも、既存の学校教育の枠組みにとらわれず、少人数制の個別指導と実践的なカリキュラムで自然体験や環境教育を仕事にしたい人たちを支援しています。
今回のゲストは、森林文化アカデミー准教授の萩原裕作氏をお招きし、一体どのように環境教育指導者やインタープリターを養成しているのか、ご紹介したいと思います。
また、環境教育のゴールでもある「行動する」人材を育成するにはどんなことが大切なのか、皆さんと一緒に話し合いたいと思います。
岐阜県にある2年制専修学校「岐阜県立森林文化アカデミー」。森林の研究・教育・実践を行い、森林から里山、都市に至るまでの人と森林の関わりや、木質系資材とその利用デザイン・技術・技能に至るまでを、美しい森林に囲まれた環境のもとで学べる唯一とも言える学校です。森に関わりたい人の天国ともいえる場所でしょう。
そんな学校に魅せられた1人が今回のゲスト、ナバさん。それまで、オーストラリアに永住しようと子供の学校まで決めていたのに、オーストラリアから遥々教員採用の試験を受け、見事合格。現在に至ります。
そんなナバさんが現在力を入れているのは環境教育。とりわけ「森のようちえん」です。保護者が交代で当番をしながら、自分の子どもを含む子どもたちの面倒を見る「自主保育」性で運営をしていて、子ども達はのびのびと自由に遊ぶことができます。
そんなある時、通っている子どもが「温暖化がうんぬん・・・」と難しいことを語ってきたり、またある子はカエルを捕まえたことに「環境破壊だ!」と言ってきてことにビックリしてしまったナバさん。「幼い子供がそんなことを言うなんてらしくない!」と、環境教育について改めて考えるようになったそうです。
脳科的には、幼いうちの前頭葉の発達が大切で、発達には五感をつかうことが何よりも重要だと言われます。つまり、小さいうちは野山で遊び、音や匂いを嗅ぎ、体験の中から危険や安全について判断していくことが大切では、と考え「教えるのはヤ〜メタ」の環境教育を始めました。
子供も大人もおじいちゃんも入り混じった「ワクワク」から来る自発的な遊びと学びを促し、大切にしています。
4、5人のグループに分かれ「環境教育」について議論、そして全員で意見を共有をしました。よく聞く言葉だけで改めて考えてみるととても難しい。改めて考える機会と、意見交流、ナバ節とも言える楽しいトークで、元気ももらえるエコツアーカフェでした。
[はぎわら・なば・ゆうさく]
1971年埼玉県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。二十歳のときに、日本のインタープリターの父・小林毅氏に出会って以来、国内外で自然の面白さ、素晴らしさを伝える人=インタープリターとして幼児から大人を相手に様々な環境教育プログラムを展開。99年からは日本、タンザニア、オーストラリアを舞台に自然番組(ドキュメンタリー)制作に携わる。その後、オーストラリアのタスマニア島でエコツアーガイドとして永遠に暮らす予定でいたが、日本でインタープリターを養成する学校が岐阜県にできたことを知り、急遽帰国し、環境教育コースの講師となり、たくさんの学生にインタープリテーションを教えている。2009年、野外自主保育「森のだんごむし」設立、2012年「みのプレーパーク」設立の仕掛け人。
[岐阜県立森林文化アカデミー 講師]
★エコツアーカフェTOKYO★
もう教えるのはヤ〜メタ!? 脱!環境教育を目指す 森林文化アカデミーの人づくり
【ゲストスピーカー】萩原・ナバ・裕作氏(岐阜県立森林文化アカデミー准教授)
【日時】2014年1月9日(木)19:00-20:30
【参加費】500円(飲み物付)
【場所】モンベルクラブ 渋谷店 5F
東京都渋谷区宇田川町11番5号 モンベル渋谷ビル
*モンベルクラブ 渋谷店は渋谷東急ハンズ向かいにあります。
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【お問い合わせ】日本エコツーリズムセンター
TEL:03-5834-7966 FAX:03-5834-7972