[2012.11.10-11]エコセンエコツアーin丹沢
東京近郊の丹沢で活躍する現代版・狩人を訪ね、緊迫感あふれる狩猟現場に入ります。夜には里山集落でシカ料理を堪能し、獣害問題に触れる。
新宿から小田急線で約70分の先に広がる丹沢山系。美しい沢と、気軽なハイキングにも登山にも適したバラエティ豊かな地形が魅力です。その丹沢では、近年シカやイノシシなどが急増し、植生や生態系にも影響が出ています。
ツアーでは、狩猟現場に迫り、野生動物との境界線が複雑になっている丹沢の今を体感します。
夜にはシカ肉料理を試食。シカ猟の実情や丹沢が直面する獣害問題について猟師から生の声を聞き、丹沢の自然のために私たちができることを考えます。
現代の狩人とともに、秋深まる丹沢山系を歩き、狩りを疑似体験しませんか?
レポート |
紅葉真っ盛りの丹沢。登ってすぐに眺めることが出来る海と街は「美しい!」のひと言。しかし、ふと足元を見回すと「草が生えていない・・、掘り返したような土がむき出しになった場所があちこちに・・」と、獣害の被害を目の当たりにするのでした。
丹沢は高低差が急で、登山者も多いため猟をするのが難しい環境。そのため神奈川県は、十分な体力があり、登山者にも配慮できる少数精鋭のハンター「ワイルドライフ・レンジャー」を12年度シカ対策として任命。1平方キロ当たり5頭未満にするのが目標です。
写真は獣害対策で張られた柵。柵の中は草が生い茂っているのに、手前は地表にしか生えていません。シカが嫌うアザミなどの草しか残っていなく、シカが届く範囲の木の葉は食べられてしまっていました。
ワイルドライフレンジャーさんが今朝仕留めたシカを実際に解体して下さいました。この個体はメスで、基本的にオスを撃ってもあまり効果が無いためメスを撃つそうです。
風情のあるお宿で夕食。先ほどのシカ肉も料理して頂きました。
お宿の周辺をナイトハイク。日没後や夜明け頃に活発に歩くシカですが、歩いて5分で10頭ほどのシカを見ることが出来ました。こうも人家の近くをゾロゾロ歩いてるものかと愕然としました。
地域のおばあちゃんに集落を案内して頂きました。写真はおばあちゃんの畑。「このトタンの柵は私一人で作った。こうでもしないと全部食べられてしまう」と、苦労をお話いただきました。
今回のツアーでは、獣害の現場から、その対策に取り組む現地の方、獣害の被害に悩まされる地域の方、そしてシカをばらすところまで、丹沢の野生動物との共生について広く知ることができました。野生動物の問題は丹沢だけでなく日本全国で起きている問題です。それぞれが出来ることを取り組んでいきましょう。
★エコセンエコツアーin丹沢(モニターツアー)
「ワイルドライフな週末~平成の狩人の狩猟現場探検」★
【内容】
・猟師たちによる狩猟現場案内
・鹿肉料理
・ワイルドライフトーク「シカ猟と里山の獣害被害現状」
・「野生動物との共生の道は?」ディスカッション
・交流会
・秋のほうき沢集落散策と地域の人のお話
【日時】2012年11月10日(土)~11日(日)
【場所】丹沢周辺。(宿泊)民宿 ほうきざわ荘(〒258-0201 神奈川県足柄上郡山北町中川728)
【参加費】エコセン会員:9,500円、一般:10,000円(宿泊費2食込み。交流会費は別途。現地までの往復交通費は各自ご負担下さい。)
【主催】日本エコツーリズムセンター
【協力】丹沢自然学校/神奈川県自然環境保全センター
【お申込み】下記のお申込みフォームまたは電話、ファックスでお名前、メールアドレス、住所、ご連絡先電話番号を日本エコツーリズムセンター事務局にお知らせください。
【お問い合わせ】日本エコツーリズムセンター
TEL:03-5834-7966 FAX:03-5834-7972
※このモニターツアーは一般社団法人セブン-イレブン記念財団の公募助成を受けて実施しています。