[2011.9.14]第3回エコセンセミナー
エコセンのいちばんの魅力は、さまざまな専門分野に精通した人たちとのネットワークがあること。エコセンではそのネットワークを活かし、エコツーリズムとその周辺をテーマにした各種セミナーを開催していきます。
医師として国際的に活躍をしている名知仁子さんをゲストにお迎えします。マザーテレサの本に感銘を受けて国際医療を目指した名知さん。2001年から念願が叶い、国際医療団体(1999年ノーベル平和賞受賞)の医師として、タイ、ヨルダン、ビルマ、ミャンマーで、少数民族、イラク戦争の難民、サイクロンの被害者と向き合いながら活動をしてきました。そして今、「医だけではなく食も同時にケアーできる場を」と、ミャンマーにクリニックと菜園を創るために奔走中です。
自ら癌という大病をかかえながら、未来に向かってぐいぐいと道を拓いていく名知さんに、各地で経験したこと、感じたこと、そしてライフワークのミャンマーのクリニックと菜園に向けた夢などを語ってもらいます。
名知仁子さんからのコメント
「5月、宮城県石巻の医療援助に参加させていただく機会を得ました。その現実は、国際医療団体で活動経験のある私でさえ、想像を超えるものでした。悲惨。そして祈り。さらに地球上どこにいても人間として、医師として同じだと、強く感じました。それは人のその人レベルの幸せを願うこと、自立して心の豊かな生活が出来るような環境を持つことです。自分の人生、自分のやりたい! その気持ちだけで人に助けられながら、国際援助の現場に携わることが出来ました。タイの活動から イラク戦争、そしてミャンマーでのクリニック設立と菜園開設の夢は膨らむばかりです。今、東南アジアの中でも有数の乳児死亡率とマラリアによる死者が多いミャンマーで、特にこども達と母親に医療の手を、また栄養失調で死亡する人々に地域を巻き込んでの菜園つくりを通して“人の生と死”を改善していきたいと思っています」
【なちさとこ】内科医、循環器医。気功師。2002年から国際医療団体(ノーベル平和賞受賞)の医師として、タイの山岳民族の居住区、ヨルダンやミャンマーの難民キャンプや被災地などで活動。現在は日本で在日外国人へのボランティア検診などを行いながら、ミャンマー ファミリー・菜園クリニック設立を目指して活動中。
第3回目の今回は、国際医療に長年携わり、現在ミャンマーにクリニックと菜園を作るべく活動を行っている名知仁子さんをゲストにお迎えしました。実は内科・循環器科の医師、大学非常勤講師、さらには気功師という肩書きをお持ちです。ストレッチから講演がスタートです。
多くの困難にぶつかりながらも、持ち前のバイタリティーで乗り越えてきた名知さん。どんなに忙しいときでも国際医療の現場で活躍する自分を想像しながら、毎日語学の勉強を続けたそうです。途中、原因不明の病にも襲われましたが、厳しい闘病・リハビリ生活にも正面から向き合い、長年の夢「国際医療の舞台での活躍」を現実のものとしました。
異文化の中での、日本とは全く異なる生活の様子もユーモアたっぷりに語っていただき、会場の笑いを誘いました。同時に、十分な治療を行うことが出来ないまま患者を亡くしたときの例えようのない悲しみ、苦しみについても語って下さいました。実は活動の98%を占めているというこの悲しみ苦しみも、医師としてのやりがいを感じられる2%分の喜びで乗り越えて来たのだそうです。
ミャンマーでは、子どもだけでなく大人も栄養不足に陥り、日本ではすぐに直る病でも死に至ることがあります。病を克服するのには、体力も必要。医療だけでなく、同時に食の改善についても取り組む必要性を感じ、現在は「ミャンマー ファミリー・クリニックと菜園の会」の活動に精力的に取り組んでいます。「努力すれば、願いは必ず叶う」と語る名知さんから勇気をもらった参加者が多かったようです。終了後の懇親会にも大勢の参加者が。バイタリティーをたくさん分けてもらって、今回のセミナーは終了となりました。
★エコセンセミナー@西日暮里★
国境なき「想いと夢」~世界を駆けるウーマンドクターが語る
【ゲストスピーカー】名知仁子(内科医、循環器医)
【日時】2011年9月14日(水)19:00-20:30
【参加費】1,000円(飲み物・お菓子付)
【場所】日本エコツーリズムセンター事務所
東京都荒川区西日暮里5-38-5 日能研ビル2F
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【お問い合わせ】日本エコツーリズムセンター
TEL:03-5834-7966 FAX:03-5834-7972