[2013.9.27]連続セミナー『教育と刃物』4
1940年代にデンマークで始まった子供たちの冒険遊び場づくり。プレーパークと呼ばれるこの広場が日本に常設されたのは1979年。東京都世田谷区の羽根木公園の一角でした。プレーパークの特色は、普通の公園や学校では禁じられているような“ハラハラする遊び”も自由にできることです。ここには刃物や工具類も遊びの道具として用意されており、やりたければ、子どもの自由意志で使うことができます。
子供たちの周辺では、責任回避の手段にも見える「してはいけない」という規則が増えて行くばかりですが、プレーパークの方針は、そうした管理の考えと対極的にあります。
第4回を迎える「教育と刃物」は、NPO法人プレーパークせたがや理事の天野秀昭さんをお招きし、冒険遊び場の理念と30年を超える活動の歴史を紹介していただきながら、使い方によっては危険も伴う刃物・工具類を、あえて幼少期から自由に使わせることの意義について語っていただきます。
この連続セミナーでは、刃物と人間の本質的な関係を振り返り、刃物をめぐる現状と課題、刃物教育に関する各種の先進事例、専門家による教養・実技講座など、刃物を軸にしたテーマを幅広く取り上げていく予定です。ぜひご参加ください。
【facebook】に「教育と刃物」の特設ページがあります。
[第4回目ゲストスピーカー]
天野秀昭氏(プレーパークせたがや理事)
【あまの・ひであき】 1958年東京都生まれ。1979年、世田谷区に開設された「羽根木プレーパーク」の初代有給プレーリーダーとなり、子供たちの遊びと成長を見守り続ける。幼少期における冒険的遊びの重要性を提言、その本質的な意義を社会に伝えるとともに活動の広がりに尽力。NPO法人プレーパークせたがや理事、NPO法人冒険遊び場づくり協会理事。大正大学人間学部特命教授。
[刃物クラフト講師]
関根秀樹氏(和光大学非常勤講師/原始技術史)
【せきね・ひでき】1960年生まれ。和光大学や桑沢デザイン研究所などの非常勤講師。古代発火技術や民族楽器の実践研究で知られ、パプアやアフリカの狩猟採集民の火起こし名人たちと競争して勝ったり、ネイティブアメリカンの長老たちに火起こしをレクチャーしたこともある。刃物に関する造詣も深く、古代の石器や日本の鍛冶技術を含む民俗刃物に通じる。各地で木や竹のものづくりワークショップを開催。主な著書に『縄文人になる!』(山と渓谷社)、『刃物大全』(共著・ワールドフォトプレス)、『新版 民族楽器をつくる』(創和出版)など。
[開催日程]
9月27日(金)
◆第一部 初心者向け教室
17:30~18:50
◆第二部 トークセミナー『冒険遊び場プレーパークでの刃物の役割』 19:00~21:00
[全12回スケジュール]
第1回 |
人類と刃物──考古学・文明学・身体科学の視点から2013年6月28日(金)19:00~21:00講師:関根秀樹氏 |
第2回 |
銃刀法の現状とその影響2013年7月26日(金)19:00~21:00講師:服部夏生氏 |
第3回 |
子供と刃物──肥後守(ひごのかみ)で鉛筆を削る学校2013年8月30日(金)19:00~21:00講師:鹿熊勤氏 |
第4回 |
子供と刃物── 冒険遊び場プレーパークでの刃物の役割2013年9月27日(金)19:00~21:00講師:天野秀昭氏 |
第5回 |
子供と刃物──子供と刃物──ナイフメーカーの脳育教育の取り組み2013年10月24日(木)19:00~21:00講師:ビクトリノックス・ジャパン株式会社 田中麻美子代表取締役 |
第6回 |
子供と刃物──山村留学のこどもが言いました。「刃物は生活のタカラモノ」2013年11月22日(金)19:00~21:00講師:グリーンウッド自然学校理事 佐藤陽平氏 |
第7回 |
3.11避難所での物づくり~刃物のチカラ~2013年12月7日(土)14:00~17:30講師:小野寺弘司氏 |
第8回 |
狩猟とナイフ──自然教育ソフトとしての解体技術2014年1月30日(木)19:00~21:00講師:森のたね代表 井戸直樹氏 |
第9回 |
スカウティングと刃物──世界最大の青少年野外活動組織とナイフ2014年2月28日(金)19:00~21:00講師:佐久間宣吉氏 |
第10回 |
森の匠の刃物講座2014年3月28日(金)19:00~21:00講師:佃正壽氏 |
第11回 |
野遊びと刃物 ──ガキ大将キャンプで30年間ナイフを与え続けて2014年4月25日(金)19:00~21:00講師:アドベンチャー集団!Do 代表 黛徳男氏 |
第12回 |
最終回 教育と刃物──刃物づくりの現場と総括(仮)2014年5月30日(金)19:00~21:00講師:自然系ライター 鹿熊勤氏 |
[会 場]
日本エコツーリズムセンター (地図)
今回も多くの方にご参加いただきました。
キツネの木彫りは簡単そうに見えて結構大変です。
天野さんは「子ども目線」での学びについてお話くださいました。目からウロコで感動するばかりでした。
今回もとても充実した内容となりました。次回も楽しみです。
[参加費]
各回/1500円(6回券割引/8000円) 第1部(クラフト)のみ大人1,000円/子ども500円
[コーディネーター]
山中俊幸 |
雑誌・書籍・新聞・WEBの編集・記事制作、企業広告・商品広告の制作を行う広報のプロ。エコツアーや環境関連情報を発信するウェブサイト上の情報を一覧できる「エコツアー・ドット・ジェイピー」の制作者。
[株式会社クールインク代表/日本エコツーリズムセンター副代表理事] |
鹿熊勤 |
1960年生まれ。アウトドアや農林水産業、日本の伝統技術などの分野で取材を続けるライター。野鍛冶を訪ね、地域の特徴的な刃物や技術を記録。訪ねた鍛冶屋は全都道府県計140軒を超える。近年は教育と文化の視点から刃物に関する提言を続ける。著書に『日本鍛冶紀行』『はたらく刃物』(ワールドフォトプレス刊)など。日本エコツーリズムセンター理事。
[フリーランスライター/日本エコツーリズムセンター理事] |
★連続セミナー『教育と刃物』★
第4回「プレーパークにおける刃物・工具の位置づけ」
【ゲストスピーカー】天野秀昭氏
【コーディネーター】山中俊幸・鹿熊勤
【日時】2013年9月27日(金)
◆第一部 初心者向け教室「キツネの木彫り」
17:30~18:50
◆第二部 トークセミナー『プレーパークにおける刃物・工具の位置づけ』 19:00~21:00
★「刃物のミニ博物館」も臨時開設予定!
【参加費】1,500円(飲み物・自作クラフト作品のお土産つき)
【協力・後援】ビクトリノックス・ジャパン株式会社
【協力】ワールドフォトプレス『ナイフマガジン』編集部
【場所】日本エコツーリズムセンター
東京都荒川区西日暮里5-38-5 日能研ビル6F