[2013.10.27]エコセンフォーラムin狩猟サミット@ぎふ
~野生動物がつなげる人と人 野生動物との共生を目指して~
小さな国土に100種以上の陸上哺乳類が生息する世界中にも稀な野生の国・日本。しかし今、人と動物のハーモニーが崩れ始めている。そこで、いろんな立場の人が集い、つながり、日本型・野生動物との共生の道を探るフォーラムを開催します。
小さな国土に100種以上もの陸上哺乳類が生息し、首都近郊に野生のクマが暮らす日本は、世界的に見ても驚くほど豊かな野生を保ち続けている国です。
国土の7割を覆う豊かな森林と多様な自然環境 八百万の神に代表される自然に対する畏敬の念 征服ではなく共生を選んできた日本独特の精神 里山文化、森林文化に代表される持続可能な暮らしの術
野生動物と人とのバランスは、これら日本独特の要素に支えられてきました。 しかし今、獣害に代表されるように、我々日本人が保ち続けてきた野生動物とのハーモニーが崩れ始めています。一体何が起きたのでしょうか?
野生動物との共生は、行政や専門家、農山村の住民だけで考えるものではなく、全国民で考えるべき課題です。しかしながら、過去にそうした機会は殆どありませんでした。
そこで今回、「野生動物との共生」について、一人でも多くの異なる立場の人々が集い、知り、考え、行動していくためのフォーラムの開催を提案します。
行政、専門家、農山村の住民はもちろん、学生、教育関係者、主婦、アーティスト、企業の方、投資家など、すべての人が対象です。
獣害問題をはじめ野生動物と人に関する諸問題について、みなさんと一緒に話し合い、「日本型 野生動物との共生の道」を共に歩んでいきたいと思います。
今回、人と野生動物をつなぐ・伝えるスキルアップを目指す「野生動物インタープリター」育成講習会(上級編) を岐阜県美濃市の県立森林文化アカデミーにて開催し、その3日目としてオープンなフォーラムを開催することになりました。 さらに、同時期に岐阜県の郡上市で、岐阜を拠点に全国に名をはせる狩猟グループ・猪鹿庁が「狩猟を通じて、全国の里山保全者と出会い、新しい可能性を探り、それぞれの活動を深めよう!」と開催する「狩猟サミット」でフォーラムを開催。狩猟や野生動物との関係性を考える気運の高めるべく、と相乗効果を目指します。
~野生動物がつなげる人と人
第1部 たいけんの時間
ビジターセンターは、豊かな自然と人をつなぐ施設のこと。そこでは、展示や体験を通して自然を学んだり、親しむことができます。このけものフォーラムでは、2つ日間みっちり学んだインタープリターたちが、オリジナルのビジターセンターをオープンし、動物のこと、自然のことを知りたい訪問者を迎えます。
自然に寄り添う暮らしをしている田歌舎の藤原誉さん。シカ・イノシシの狩猟、家畜、稲作・畑作、キノコ・山菜の採集など、食の自給にはじまり、建築やエネルギーの自給を実践しています。そんな誉さんの野生目線の動物の解体を通して、命の尊さを考えます。
野生動物との関わりの中で、衰退しつつも注目を浴びている狩猟。自然の大切さを伝えるインタープリターのかたわら、猟師を営む井戸直樹さんは「獲った野生動物の恵みを、なるべく無駄なくいただく」という考えのもと、獣肉を食用とするだけじゃなく、皮を使って日用品を作るチャンレンジをしています。鹿皮は、やわらかくてしなやか。やさしい肌ざわりです。
シカの皮で作ったいろいろな太鼓をたたいてみよう!どんな音なするのかな?
動物のウンチをじっくり観察しながら、粘土で世界にひとつの「ウンチ携帯ストラップ」作ります!? これを持っていれば、ウン(運)がつきそう!?
第2部 フォーラム「人と動物の共生を目指して」
一般参加の親子たち、狩猟サミットのハンターたち、動物にまつわる研究者、写真家などが、ミニビジターセンター体験やプログラム体験を通じて、普段は互いに触れ合うことの少ない人同士がつながり、幅広い視野で「動物と人」について考えた半日をふり返り、「人と動物の共生」をあらためて考える。
萩原ナバ裕作 |
1971年埼玉県生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。二十歳のときに、日本のインタープリターの父・小林毅氏に出会って以来、国内外で自然の面白さ、素晴らしさを伝える人=インタープリターとして幼児から大人を相手に様々な環境教育プログラムを展開。99年からは日本、タンザニア、オーストラリアを舞台に自然番組(ドキュメンタリー)制作に携わる。その後、オーストラリアのタスマニア島でエコツアーガイドとして永遠に暮らす予定でいたが、日本でインタープリターを養成する学校が岐阜県にできたことを知り、急遽帰国し、環境教育コースの講師となり、たくさんの学生にインタープリテーションを教えている。
2009年、野外自主保育「森のだんごむし」設立、2012年「みのプレーパーク」設立の仕掛け人。
[岐阜県立森林文化アカデミー 講師 ] |
井戸直樹 |
1976年大阪府生まれ。アウトドア体験と狩猟や自然農などの生活体験を作り上げる“森のたね”代表。富士山麓で地に足をつけた生活を目指し、狩猟&自然農畑に挑戦しながら、ホールアース自然学校でインタープリターとして働く。2009年に第一種銃猟狩猟免許所得。富士宮でぶつぶつ交換市や皮利用の製品開発も手がけ、仲間を広げている。一方、2012年は環境省の地域ぐるみの捕獲推進モデル事業を担い、わな猟技術講習会、ジビエ料理研修などを実施。「自然学校的野生鳥獣対策のススメ~利活用編~」講座など、狩猟の理解促進や人材育成を行い、地域をつなぐ役割も果たす。
[森のたね 代表/ホールアース自然学校非常勤スタッフ] |
藤原 誉 |
大学卒業後、間もなく美山町へ移住。 建築業の見習い、養鶏場でのアルバイトなどと同時進行でラフティングガイドを中心にアウトドアガイドとしても関西、四国を中心に活動する。いろいろなことをして暮らすこと、「現代版の百姓」が今の時代こそ可能であるという事を実証すべく、30代に入り独立、「田歌舎」を立ち上げる。40代になり、社会の中心となる年代にあることを自覚し、微力ながらも永続可能な社会作りに寄与する活動を広げたいと願う。
[田歌舎 代表者] |
国安俊夫 |
1951年兵庫県生まれ。大学では自然保護サークルに所属。77年に環境庁(現環境省)入庁後2006年まで主に自然保護管(レンジャー)
として北は稚内から南は石垣島まで国立公園、国設鳥獣保護区、自然環境保全地域などの管理や保全・整備、
絶滅に瀕している野生生物の保護、
自然保護思想の普及・啓発などに従事。現在は群馬県内を中心に環境教育の普及に携わる。
また、日本自然保護協会認定の「自然観察指導員」として、自然観察を通じた自然保護思想の普及をライフワークとしている。 [ぐんま環境教育ネットワーク事務局、ぐんま自然観察指導員会理事、全国草原再生ネットワーク監事] |
青木雄司 |
丹沢大山国定公園のビジターセンターで、インタープリターとして15年の活動経験を持つ。環境省のすすめるモニタリングサイト1000里地調査の検討委員会として哺乳類調査に関わる。市民参加による哺乳類調査の可能性を模索している。日本哺乳類学会、日本鳥類学会所属。著書に「丹沢自然ハンドブック」(共著、自由国民社)、「かながわの自然図鑑〈3〉哺乳類 」(共著、有隣堂)、「鳥との共存をめざして―考え方と進め方」共著、(中央法規)] [神奈川県立生命の星・地球博物館外来研究員/モニタリングサイト1000検討委員] |
~野生動物がつなげる人と人★
【日 時】2013年10月27日(日)9:00〜14:00
【会 場】郡上八幡自然園(岐阜県郡上市八幡町島757番地)
【参加費】1,000円
※昼食代別途1,000円(要予約)**皮クラフト希望の方は別途1,000円です
【お問合せ】日本エコツーリズムセンター
TEL:03-5834-7966 Fax:03-5834-7972
【主催】日本エコツーリズムセンター、岐阜県立森林文化アカデミー、東海IPネットワーク
【協力】猪鹿庁 狩猟サミット
【お申込み】下記のお申込みフォームまたは電話、ファックスで
お名前、メールアドレス、住所、ご連絡先電話番号、所属・肩書きを
日本エコツーリズムセンター事務局にお知らせください。
※このフォーラムは、一般社団法人セブン-イレブン記念財団の公募助成を受けて実施しています。